昨晩は面白い現象が起きました。
DowとNasdaqの指数が逆方向に動いたのです。
特にDowは今年の高値を更新しています。
もともとここ数週間程DowとNasdaqの動きが連動しないことが多かったのですが、これら指数が逆方向へ動いたことで1993年以来の大きな乖離となったそうです(ダウ平均とナスダック100の乖離、1993年以来の大きさに – Bloomberg)。
グロース株からバリュー株へのローテーションともいえるかもしれませんし、IT系からその他へのセクターローテーションがあったともいえるのかもしれません。
そのためニャン吉の指値はグロース株以外には殆ど刺さらず、既に刺さった株もまだ底値を探っていて、もう今年の含み益なんて消えそうです。
なんとかしてIT以外の株にも満遍なく指値が刺さってほしいところですが、これまでのコロナ禍での勝ち組が振るい落とされていくなかでも、他業種にまで暴落は波及していきませんでした。
但し以前バフェット指数の話で既にバブルと判断されても仕方がないほど株価は割高にあると評価されていることを書きました。
これに対して、ウォーレンバフェットさんほどの有名人ではないかもしれませんが、投資をしている人なら誰でも知っている世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターアソシエーツのマネージャーであるレイダリオさんは更に詳細な分析をしていました(どこまで市場は高くなるのか?バフェット、レイ・ダリオの指標で判断してみる | The Motley Fool Japan, K.K.)。
実は既に2月の22日には自身のSNS記事Are We In a Stock Market Bubble? (linkedin.com)でレイダリオさんはこのような状態になることを示唆していました。
一つ下の表はレイダリオさんによる表で、二つ下の表はモトリーフールによる翻訳どこまで市場は高くなるのか?バフェット、レイ・ダリオの指標で判断してみる | The Motley Fool Japan, K.K.から引用しています。
条件 | 1920年代 | ITバブル | 2007年 | 今日の市場全体 | 新興テック |
1 | バブル | バブル | 問題なし | ややバブルの前兆 | バブルの前兆 |
2 | バブル | バブル | 問題なし | 問題なし | バブルの前兆 |
3 | バブル | バブル | バブルの前兆 | バブルの前兆 | バブル |
4 | バブル | バブル | バブルの前兆 | バブルの前兆 | バブル |
5 | バブル | バブル | バブル | ややバブルの前兆 | バブル |
6 | バブルの前兆 | バブル | バブル | 問題なし | ややバブルの前兆 |
これらの分類によると全体としてはドットコムバブルのときよりは落ち着いているようです。
しかしながら新興テックは「ややバブル」とありますが、一部の振興IT企業は「極端なバブル」にあると元記事ではいっています。
2月22日の時点でその他企業については順調な推移をみせるとしており、暴落を期待してニャン吉が張った大多数の指値の網は無駄だったようです。
せめて2月中にこのレポートを読んでおけばと後悔もしています^^;
そしてセクターローテーションについてですが、今回はコロナ禍で過剰に恩恵を受けた振興テック株に調整が入っただけで終わるのかもしれません。
この後これらテック株が再起するシナリオを期待したいですが、未だに10年国債利回りが波打ちながらも山登りしていることを考えると、本格的なセクターローテーションにも備えなければならないのかもしれません。
但しその場合、グロース株のような牽引役不在で去年のような成長は期待できないかもしれないですね・・・